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篠山の祭り

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熊野新宮神社の八朔祭
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2008

八月三十一日の夕方、七つの山車が境内に集まってくる。氏子の各集落ごとに、伝統の秘法を駆使た「鯉の滝登り」 「孔雀」「鷲と兔」などの飾り付けが施されている。そもそもは、農作物を神前に奉納していたが、 戦国時代後期になると屋台に手工品や造り物を載せて奉納するようになった。そして、江戸時代のはじめ収穫物を 屋台に載せて神前に奉納するようになったといい、そのころから車を使用するようになった。そして、明治時代、 各集落ごとに曳山として山車が新造され、飾り物にも趣向が加えられ、現在のような八朔祭りのスタイルができたという。夕闇が濃くなってくると、境内に勢ぞろいした山車の提灯に火が入る。それぞれの山車に飾られた造り物も、昼間とは一味もふた味も違った艶やかさに彩られ、一気に祭りの雰囲気は盛り上がる。そして、各山車が神前を練りはじめると、祭りは勇壮さな表情をみせてくる。

・提灯や幟が祭を盛り上げる　・提灯には熊野神社ゆかりのヤタガラスが、しかし、足は何故か二本？ ■ ・七つの山車　小野新　→　二之坪　→　栃梨　→　貝田　→　藤之木　→　小野奥谷　→　箱谷 ■ ・宮入した山車、提灯に灯りが入ると境内は一気に幽玄モードに。 ■ かつては境内に並べられた山車に、大勢の観光客が押し合いながら見入ったという。しかし、 いまでは熊野神社を少し離れると、祭囃子もなく、灯りも乏しく、そこで祭礼が催されているとは分からなくなるのが 寂しかった。生活スタイルの変化、高齢化、少子化の波といった逆風も あるだろうが、 古い時代よりいまに伝ええられてきた祭りだけに、次世代へと引き継がれることを祈るばかりだ。 【撮影：2008年8月31日】