八王子山は篠山市と三田市の市境に位置する虚空蔵山から北方に続く尾根筋にある山で、その先のピーク上に三角点はある。
八王子山へは草野駅から登る道、藍本駅から虚空蔵山を経由する道が一般的で、
藍本駅からのコースは、酒垂神社を経て虚空蔵堂に至る表参道と、
藍本駅の北側より虚空蔵堂に登る裏参道がある。
虚空蔵山は気軽に登れる低山として人気があり、多くの登山客で賑わっているところだ。古来、参拝客が往来した道だけによく踏み固められた山道で、
迷うことなく虚空蔵堂へと至る。
山名の由来となった虚空蔵堂は、推古天皇の時代、聖徳太子が夢のお告げによって
三田市側の中腹に虚空蔵堂を建立したことに始まる古刹である。
盛時は本堂の他に毘沙門堂、薬師堂、仁王門などの七堂伽藍があったというが、
現在ではわずかに虚空蔵堂が残るばかりである。
虚空蔵堂からは急斜面が続き、ひたすら登っていくと今田方面からの登山道と合流、
そこから修験の道を思わせる尾根道が虚空蔵山上へと続く。
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虚空蔵山からの眺望は抜群で、西に西光寺山・和田寺山、北方には白髭岳・松尾山、
南面すると三田のニュウタウンが砂利をばら撒いたかのように広がり、その先には
六甲の山並みが屏風のように連なっている。天気のよい日は瀬戸内海から淡路島までが
見えるそうだ。
虚空蔵山から北に続く尾根筋を下っていくと、
八王子山と草野駅方面への分岐点となる鉄塔に到着。
「この先未整備、歩行注意」との標識があるが尾根道は明瞭で、八王子山のピークを越え、少し下った
尾根先の小ピークに三角点がポツンと立っていた。期待した眺望はまったくない。
三角点からは北方に道が続いていたが、目指す草野駅方面は東方である。
東尾根の薄い道を選んで急斜面を下ると、草野駅方面に下る道と合流した。
先の鉄塔のところで草野駅方面とあった道で、そこからは草野駅まで
一本道であった。
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