丹波の森の資源や里山の風景をいかした公園を目指し、2007年10月14日(日)、丹南地区西古佐にオープンした。総面積は甲子園球場の約十八倍の広さで、その約七割を森林が占める。
資料によれば、公園づくりは地域参加型で進められ、基本コンセプトは三つ
a.. 森の保全や再生についてモデル的に提示していくこと
b.. ふるさと丹波の景観をつくり育んでいくこと
c.. 森で学び、森で遊び、生活空間としても使い、コミュニティを形成していくこと
となっている。棚田での赤米栽培、昔から伝わる肥料・焼き灰をつくるための「灰屋(はんや)」づくり、森の間伐材でのベンチづくりなどの活動が展開されている。「森の円卓会議」では、公園づくりに参加する人たちが一堂に会して、公園の使い方や運営の方法を考え、これからの公園づくりが話されている。
山の頂上に設けられた展望台からは篠山平野が一望でき、大山小学校の児童たちが作ったビオトープ(野生生物の生育空間) や、 「かぶと虫の森」、 木造平屋建ての茅葺民家、 製材
所と木工施設を併設した森林活動センターなどがある。茅葺民家は江戸末期に旧大山村の庄屋であった中道家住宅を移築したもので、昭和の中ごろの田舎で育った人には遠い子供時代を思い起こさせてくれるだろう。
現在の開園面積は約50ha(第1期事業面積70.9haのうち)、まだまだ人工的な部分が目に付くが、将来は緑豊かな憩いの場所となることは疑いない。さまざまな体験型イベントも催されており、家族一緒に「田舎暮らし」を擬似体験してみるには格好の施設といえよう。
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