低山歩こう記-大沢


大沢ロマンの森を歩く

・2008年7月13日


登り口の八幡神社から見上げた大沢城址


大沢ロマンの森は、平成十年に「ひょうご豊かな森づくり構想」に基づいて、里山の景観や動植物を保全し、保健や森林学習の場として活用するため整備された森です。森は大沢の八幡神社を起点とし、尾根筋にアカマツ林、谷筋には植林された杉や桧の森が広がっている。ツツジの花やシダの若葉、鳥の声、蝉の声など、四季折々の表情が豊かで、要所にある展望台からの眺めも抜群だ。また、中世武士酒井氏に関わる山城であった禄庄城址、大沢城址、佐幾山城址が点在する歴史の森でもある。




案内板を見る →八幡神社の土塀に沿って登り口を目指す →禄庄城への標識 →意外と急坂 →ひたすら登っていく

禄庄城址

初田酒井氏の家老であった杉本与右衛門、石野久兵衛が拠った城跡。本丸を取巻くように、本丸から約一間あて曲輪が築かれた縄張りは輪郭式山城と呼ばれている。大手と思われるあたりには、当時のものかと思われる石垣が残っている。


禄庄城の曲輪群を歩く →大手あたりに残る石垣 →連なる曲輪 →本郭の標識




大沢城址に続く尾根道、急坂が続く →大沢城址方面を見る →味間方面を遠望 →急坂を登り切ったところの標識

大沢城址

戦国時代の永禄年間、初田酒井氏の当主和泉守豊教が築いた山城。酒井氏は油井・当野などに割拠する酒井一族とともに八上城主の波多野氏に属し、豊教の嫡男勘四郎氏武は明智光秀の丹波進攻に対した。天正七年五月、八上城が落ち波多野氏が滅亡したのちは光秀に従ったという。



大沢城址へ →堀切を隔てて主郭へ →北方に展開する帯曲輪 →主郭の切岸を見る →大沢城からの下り道




火とぼし山へ→急坂を喘ぎながら登る→火とぼし山を振り返る→軽快な山道 →分岐点の標識を佐幾山城址方面へ



連続する下り道、さわやかな羊歯の新緑 →堀切を思わせる谷の標識 →佐幾山城址から住吉台を遠望 →谷を隔てて大沢城址を振り返る →折りきった所の阿弥陀堂と宝篋印塔、手を合わせて八幡宮へと戻っていく (2時間40分の山歩きでした)

JR篠山口駅から歩いて十五分ほどでロマンの森の起点となる八幡神社に到着、神社前の案内版には簡単な地図とコースの紹介が記されている。ロマンの森とは言いながら、意外にハードな所も多く、時間と体力に合わせた無理のない山歩きを楽しんでほしい。
大沢ロマンの森案内図(PDFが必要)】