住吉神社の氏子である川原(菊水山)、本明谷(鳳凰山)、福住上(鶴寿山)、中(獅子王山)、下(亀甲山)の
五つの部落から出る五台の山車が宮入して、山車の上でこどもたちが打ち込み囃子を奉納、競演する。
むかしはうとぎ部落からも山車(竜水山)が出ていたが、昭和四十年代に後継者不足で中止となってしまったという。
打込囃子は、江戸末期に大阪の文楽座で活躍していた福住出身の竹本住江太夫が、帰郷後、
六台の山車ごとに打ち込み囃子を作詞・作曲、天保年間(1830〜43)の山車の巡行に取り入れられたのが
始まりと伝えられる。 打ち込み囃子は市の無形文化財に指定され、習得するのに三年はかかるというもので、昨今の少子化により 継続が危ぶまれている。篠山の一角に鎮座する神社の小さな祭りではあるが、豊かな情緒と雅を感じさせる 民俗芸能であり、なんとか未来へ受け継いで欲しいものだ。 |