少林寺の後方沢田城址のある小山の中腹にあり、昭和四十年(1965)、唐の高僧三蔵法師玄奘の聖骨を奉迎され
三蔵法師奉賛会が聖骨塔を建立したものである。三蔵法師は「孫悟空」の物語で知られる坊さまであり、
仏教の一層の研鑽をめざして苦しい旅を続けてインドに到達、修行を積んでのち多数の仏典などを持ち帰った。
その偉業によって停滞していた仏教が活性化、仏教中興の祖として尊敬され、
西暦664年に没すると唐の都長安に葬られた。
それから1300年後の昭和十六年(1642)、日本軍南京守備隊が偶然に三蔵法師の墓を発掘した。
三蔵法師の聖骨は、世界中で九カ所に分けられ、日本には六ヶ所に奉安された。その中の一つとして、
二粒の聖骨が篠山に迎えられたのである。今年、改修工事が行われ、危なっかしかった階段もコンクリートに一新、
安心して参れる姿になっている。
撮影:2008年5月5日 →2009年7月9日
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