篠山の歴史・見処を訪ねる-13


普門山観音寺








妻入りの商家が軒を連ねる河原町通りの一角にある禅宗の寺院で、丹波西国観音巡拝第十六番札所となっている。創建は永禄五年(1562)のことで、八上城主波多野秀治が知足村西山麓の観音堂を八上城下に移築した。秀治は母の葉山妙紅大禅定尼を施主に、洞光寺の要山玄的大和尚の高弟嶺久和尚を開山に迎えて観音寺を開いたのである。波多野氏が滅び、篠山城が築かれたのちに現在地に移された。本尊は仏師春日または定朝の作という釈迦牟尼如来であり、観音堂の木像十一面観音立像は平安期の作と伝えられる貴重なものだ。