20,000種もあるといわれる家紋を見ると、日本人のもつ大和心、花鳥風月を愛でる独自な美意識
から生じた特徴がみえてくる。
家紋は日本の美しさを凝縮した意匠であるとともに、家の歴史を内包したタイムカプセルともえいるものだ。
植物、とくに花が多い。
日本人は雪・月・花といった風流を好む。だから花がいちじるしく多い。また月も多いし、雪もある。西洋では雪の紋章など考えられないところだ。
梅 桜 雪持ち笹 月星
丸形が多い。
家紋の八割は丸形だ。丸形ではないにしても、丸で全体を囲んでいるものがほとんどだ。これは丸にしないと気がすまない日本人のこころのあらわれだろうか。
巴 三つ剣銀杏 牡丹 丸に雁金
基本形を自由に変化させる。
たとえば菱形の場合四等分して「割菱」にする。花形にして「花菱」にする。三つ重ねて「三階菱」にする。丸をつける、剣をつける…と、まさに自在。ただ、変化のなかにも原形を保持するところが日本の家紋の特徴だ。
割菱 三階菱 花菱
左右対称に見えて、そうではない。
たとえば、伊達氏の「竹に対い雀」の紋の場合。二羽の雀は雌雄をあらわし、一方は開口、一方は閉口の阿吽を
表現している。まわりの竹丸も対称ではなく、葉や竹の形もすこし違っている。
常識に捉われない
団子、恋文、玩具、虫から、波、雷といった自然現象までを紋にしている。しかもそれらをシンプルにまとめリアルには描かない。これらあらゆるものを紋章にする気軽さ、貪欲さは日本人の特徴であり、あまり権威とか伝統にとらわれないところだ。
稲妻菱 蛇の目 丸に卍 丸に波
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