本姓は平氏で、千葉本宗の六代常胤のとき源頼朝に従い、肥前国晴気保の地を得た。十一代頼胤は文永の役に九州で戦死し、その子宗胤は小城に入り肥前千葉氏の祖となった。その子貞胤は懐良親王に供奉して九州に下向し、長子胤鎮は祇園城に入り南朝方に、次子胤紹は晴気城で北朝方として分裂した。室町期にも少弐方、大内方に分かれて互いに変転しつつ対立抗争している。 享禄三年晴気の胤勝は大内義隆の軍とともに、少弐冬尚を攻めたが、鍋島清方父子と竜造寺家兼の反撃を受けた。その後少弐・竜造寺・両千葉の和解が実現し、少弐冬尚の弟胤頼は喜胤の嗣子に、鍋島彦法丸は晴気の胤連の養子となった。 天文十四年少弐冬尚の重臣馬場頼周は胤頼と謀り、竜造寺家兼を筑後に追放したが、胤勝は鍋島清久父子と通じて家兼を迎え、頼周を敗死させた。胤勝の子胤連は竜造寺隆信に要請して、晴気城に胤頼を、ついで勢福寺城に少弐冬尚を敗死させ、少弐氏と祇園千葉氏は滅亡した。 のち、胤連は直茂に所領と家臣を譲り、晴気の千葉氏も消滅した。 
■参考略系図 |
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